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メディカルノート2022.06.16

歯列矯正に必要な期間とは?矯正の種類別に治療期間の目安を解説

歯並びの乱れを細かく整える矯正治療は、一般の歯科治療よりも比較的長い期間を要します。歯列矯正を検討している方の中でも「期間」に不安を感じている方は多いことでしょう。

今回はそんな矯正の期間を治療の方法別に詳しく解説します。

▼歯列矯正に必要な期間

歯列矯正には2つの期間がある

歯列矯正は、歯を動かしたらそれで終わり、というものではありません。歯を移動する「動的治療」のあとに、歯の後戻りを防止する「保定処置」を受けなければならないからです。これは歯列矯正を受ける上で最も重要なポイントのひとつでもあります。

1 動的治療=歯を動かす期間

動的治療とも呼ばれる歯を動かす処置は、皆さんがイメージされる歯列矯正そのものです。専用の装置を使って歯を少しずつ動かしていくことから、数年を要するのが一般的です。ただ、歯並びが徐々に改善されているため、患者様も矯正へのモチベーションを保ちやすいことかと思います。

2 保定処置=後戻りを防ぐ期間

私たちの歯並びというのは、どんな状態であれ、今現在の状態がある意味で自然であると言えます。歯並びは、骨格の形や大きさに加え、歯の本数や生活習慣などによって決められていくものであるためです。そうしたさまざまな要因によって作られた歯並びを、人為的に調整するのが歯列矯正なので、動的治療後に後戻りが生じるリスクを必ず伴います。

適切な保定処置を十分な期間実施することで、その状態が自然となり、きれいな歯並びを維持できるようになります。ですから、後戻りを防ぐ保定処置というのは、歯を動かす動的治療と同じくらい重要なものといっても過言ではないのです。ちなみに、保定期間中はリテーナーと呼ばれる専用の装置を装着します。

▼歯列矯正に時間がかかるのは、なぜ?

一般歯科の治療なら数週間、大掛かりなインプラント治療でも1年以内に終わることが多いですが、歯列矯正は数年という長い期間を要します。

それは次に挙げるような理由があるからです。

理由1 歯は1ヶ月に0.25~0.5mm程度しか動かせない

歯列矯正で動かせる歯の距離は、1ヶ月に0.25~0.5mm程度です。もっと強いをかけて移動速度を上げたら良いのでは?と思われるかもしれませんが、それはとても危険な行為なので推奨できません。なぜなら、歯に対して極端に強い力を加えると、歯の神経や顎の骨に炎症が起きるからです。その結果、歯の移動も正常に進まなくなります。

理由2 矯正で歯が移動するメカニズム

私たちの歯は、とても硬い顎の骨に埋まっており、自力で動かすことはできません。ペンチなどで掴んで瞬間的に強い力を加えても歯が折れる、あるいは抜けるだけで移動することは不可能です。

そこで歯列矯正では、矯正装置を使って、強すぎず弱すぎない力を加えて、無理なく歯を動かしていきます。そうすると、歯が移動する方向の骨が溶けてスペースが生まれ、歯がもともとあった場所の骨は自然に再生されていくのです。この現象は専門的には「骨のリモデリング」と呼ばれます。

▼歯列矯正の種類ごとの治療期間の目安

歯列矯正の治療期間は、お口の中の状態や生活習慣によって大きく変わります。

ここでご説明する矯正方法ごとの治療期間は、あくまでも目安である点にご注意ください。

ワイヤー矯正

ブラケットと金属製のワイヤーを装着するワイヤー矯正は、上下の歯すべてを治療する場合、歯の移動にかかる期間が2~3年程度となっています。それと同じくらいの期間、保定処置も受ける必要があるため、全体では4~6年程度かかるとお考えください。

マウスピース矯正

マウスピース矯正にかかる治療期間もワイヤー矯正とほぼ同じです。歯の移動に2~3年、さらに保定処置に2~3年くらいが標準的といえます。ただ、マウスピース矯正の場合は非抜歯で行うことが多く、歯を動かす処置が1年程度で終わることもあります。

▼歯列矯正を早く終わらせるためにできること

歯列矯正にはある程度の期間を要しますが、次に挙げる点を意識することで治療の延長などを回避できます。

①装置の装着時間を守る

インビザラインのようなマウスピース矯正は、装置の装着時間を患者様ご自身で管理しなければなりません。決められた装着時間を守れないことが多いと、治療計画に乱れが生じて期間が延長しますので、必ず厳守するようにしましょう。

②舌の癖や頬杖の癖を改善する

悪い歯並びの原因に、舌を前に突き出す癖や頬杖をつく癖、歯ぎしり、食いしばりなどがあると、歯の移動を妨げてしまいます。

そうした癖がある人は、普段から意識的に改善するよう努めましょう。習慣になっている癖の改善がどうしても難しい場合は、専門家の力を借りることも大切です。歯科ではお口の悪習慣を改善する治療も受けられます。

③通院予約をキャンセルしない

ワイヤー矯正は月に1回程度、マウスピース矯正のインビザラインは2カ月に1回程度、通院が必要です。通院予約をキャンセルすると、装置の調節や歯が計画どおりに動いているかの確認ができません。ですから、通院の予約は原則としてキャンセルしないことが大切です。やむを得ず予約をキャンセルする場合は、必ず再予約をするようにしてください。

▼歯列矯正の期間に関するよくある疑問

Q.歯列矯正を始めてどのくらいで変化を感じますか?

歯列矯正は、装置を装着してから2~3ヶ月経過すると、徐々に変化を感じられるようになります。特にもともとの歯並びの乱れが大きい場合は、歯の傾きや位置の異常の改善を実感しやすいです。

ただし、歯が移動する速度や歯並びの状態は患者様によって大きく異なるため、治療による変化を一概に語るのは難しいです。

Q.子供の場合、歯列矯正の期間はどのくらいですか?

子供の矯正は、小学2~3年生ぐらいから開始することが可能です。子供の矯正の場合、永久歯が生えそろう前の1期治療、永久歯が生えそろった後の2期治療に分かれますが、全体の期間としては大人とそれほど大きな差は見られません。保定期間も含めて4~6年程度を考えておいた方が良いです。

(当院では小児矯正も可能です。子供の矯正については、こちらをご覧ください。「矯正歯科(インビザライン・マウスピース矯正)」)

Q.通院の頻度はどのくらいですか?

一般的なワイヤー矯正は1ヶ月に1回程度、マウスピース矯正のインビザラインは2ヶ月に1回くらいの頻度で通院することになります。保定処置に移行すると3~6ヶ月に1回くらいの頻度の通院で十分となります。

▼まとめ

歯列矯正は、歯を動かす処置と後戻りを防ぐ処置の2つが必要となります。上下の歯全体を動かす処置は2~3年、後戻りを防止する処置にも2~3年かかるのが一般的であり、その点を理解した上で歯列矯正を検討する必要があります。

4~6年の期間があれば、人生においてもさまざまな変化が訪れるため、歯列矯正をやり切れるだろうかと不安に思うこともあるかと思います。矯正相談やカウンセリングの際にはそうした不安もしっかり解消しておくことが大切です。

当院では、ご相談は無料となっております。マウスピース矯正(インビザライン)による歯列矯正にご興味がある方は、ぜひお気軽にご相談ください。

メディカルノート2022.06.16

インビザラインとワイヤー矯正、どっちがいいの?メリット・デメリットを比較して解説

悪い歯並びを歯科治療で治す場合、マウスピース矯正(インビザライン)とワイヤー矯正のどちらかを選択するのが一般的です。それぞれに異なる特徴があるので、どちらが良いのか分からない、または迷っているという方が多いかと思います。

そこで、今回はインビザラインとワイヤー矯正をポイント別に比較していきます。違いを深く理解して、治療方法の選択に役立てましょう。

▼インビザラインとワイヤー矯正の特徴

マウスピース矯正(インビザライン)の特徴

インビザラインは、透明な樹脂製のマウスピース(アライナー)を使って治療する矯正法です。装置が目立ちにくく、矯正中であることに気付かれたくない方にとって非常にメリットが大きい矯正法といえます。

食事や歯磨きの際に装置を取り外せたり、治療に伴う痛みが少なかったりするなど、メリットを挙げたらきりがないほどです。そのため昨今はインビザラインで歯列矯正を行う人が急増しています。

ワイヤー矯正の特徴

ワイヤー矯正は、ブラケットと呼ばれる四角い留め具を1本1本の歯に装着してワイヤーを通す矯正です。歯列矯正と聞いてまず頭に浮かぶのは、ワイヤー矯正ではないでしょうか。

日本のみならず世界でも普及しているスタンダードな矯正方法であり、ほとんどの歯並びに適応できるというメリットがあります。

▼インビザラインとワイヤー矯正をポイント別に比較

インビザラインとワイヤー矯正の違いについて細かく知りたいという方のために、比較ポイントを10個挙げました。矯正の治療選択の参考にしてください。

比較ポイント1 矯正装置の目立ちやすさ

〇インビザライン:目立ちにくい
✕ワイヤー矯正 :目立ちやすい

矯正装置は、間違いなくワイヤー矯正の方が目立ちやすいです。標準的なワイヤー矯正では、金属製のブラケットとワイヤーを使用するため、歯列全体で金属色が剥き出しになります。表面が白くコーテイングされたホワイトワイヤーやセラミック製の白いブラケットを使用しても、口元の違和感は残ってしまうものです。

その点、透明で薄型のマウスピースを使用するインビザラインは、近くで注意深く観察しなければ気付かれることもありません。表面は滑らかで光を反射することはありますが、見た人に不快感を与えるリスクは極めて低いです。

比較ポイント2 虫歯・歯周病のリスク

〇インビザライン:リスク低い
✕ワイヤー矯正 :リスク高い

虫歯や歯周病のリスクも、基本的にワイヤー矯正の方が高いです。歯面に設置されるブラケットはデコボコとしており、汚れやプラーク、歯石などがたまりやすくなっています。矯正用ワイヤーが邪魔で歯ブラシやデンタルフロス、歯間ブラシなどを入れられない部位も多数あります。

一方、インビザラインのマウスピースは、食事や歯磨きの際に取り外せるため、汚れが詰まりにくく、ケアもしやすいです。ただし、マウスピースを装着したまま清涼飲料水などを飲むと、虫歯・歯周病のリスクが急激に上昇するのでご注意ください。

比較ポイント3 痛み

〇インビザライン:少ない傾向
✕ワイヤー矯正 :強い傾向

インビザライン矯正では、マウスピース1枚でおよそ0.25mm歯を移動させます。比較的弱い力で着実に歯を動かすことから、治療に伴う痛みや不快感も少ない傾向にあります。ワイヤー矯正は1回の調整で0.5mm程度歯を動かすこともあり、比較的強い力が歯列全体にかかりやすいです。そのため治療に伴う痛みも強くなる傾向にあります。

また、装置による物理的な刺激も、薄型で滑らかな形状のインビザラインの方が少なくなる傾向にあります。ワイヤー矯正はデコボコとしたブラケットに、先端がとがったワイヤーを使うことから、お口の中の粘膜を刺激しやすくなっています。調整の度に新たな痛みや不快感が発生することもあり、矯正期間中のストレスもワイヤー矯正の方が大きいといえるでしょう。

比較ポイント4 適応範囲

✕インビザライン:ワイヤー矯正よりは狭い
〇ワイヤー矯正 :広い

現状、症例の適応範囲に関しては、ワイヤー矯正の方が広くなっています。ワイヤーはブラケットをつける位置やワイヤーの屈曲度などを調整することで、三次元的な歯の移動も効率良く行えます。

インビザラインの技術も年々進歩しているものの、ワイヤー矯正ほど幅広い症例に適応できるわけではありません。ですから、重症度の高い歯並びの乱れは、インビザラインではなくワイヤー矯正が第一選択となりやすいです。

比較ポイント5 自己管理の必要性

✕インビザライン:必要あり
〇ワイヤー矯正 :必要なし

ワイヤー矯正に必要なブラケットなどの装置は、設置から撤去までの全てを専門家が行いますので、患者様ご自身で管理する作業はほぼありません。それは自己管理の必要性という観点からはメリットとなりますが、自分の意思で着脱できないことはデメリットにもなり得ます。

一方、インビザラインのマウスピースは、患者様ご自身で着脱していただくことから、自己管理が必須となっています。そうした決まりごとが苦手な方にとってはデメリットとして捉えられますが、自己管理が得意な方にとっては、ここぞという時に取り外せる装置ほど便利なものはないと感じられるでしょう。

比較ポイント6 食事のしやすさ

〇インビザライン:しやすい
✕ワイヤー矯正 :しにくい

食事はインビザラインの方がしやすいです。インビザライン矯正では、そもそも装置を装着したまま食事をすることがありませんので、矯正中も普段通りにご飯を食べることができます。

一方、ワイヤー矯正は固定式の装置であり、その設計によっては食事のしにくさが顕著に現れることも珍しくないです。硬い物や粘着性の高いものは、装置の破損につながることから、口にする機会も少なくなります。

比較ポイント7 歯の磨きやすさ

〇インビザライン:しやすい
✕ワイヤー矯正 :しにくい

インビザラインは歯磨きの際にマウスピースを取り外すため、普段通りに歯磨きできます。デンタルフロスや歯間ブラシなども問題なく使用できます。

ブラケットとワイヤーが固定されているワイヤー矯正は、いうまでもなく歯磨きしにくいです。これはインビザラインとワイヤー矯正における決定的な違いのひとつといえます。

比較ポイント8 費用

〇インビザライン:90万円前後が相場
✕ワイヤー矯正 :100万円前後が相場

歯列矯正は、原則として自費診療となるため、料金設定は歯科医院によって異なります。その上で全国的な相場に触れると、インビザラインは900,000円前後、ワイヤー矯正は1,000,000円前後の費用がかかることが多く、インビザラインの方が経済的といえます。

比較ポイント9 治療期間

・インビザライン:差なし
・ワイヤー矯正 :差なし

同一の症例における治療期間は、インビザラインとワイヤー矯正に大差はありません。全体矯正であれば歯を動かすのに2~3年、保定期間に2~3年を要します。歯並びの乱れが軽度の症例に対してインビザラインを適応する場合は、1年かからずに矯正が終わることもあります。

比較ポイント10 仕上がりの違い

・インビザライン:差なし
・ワイヤー矯正 :差なし

矯正治療の仕上がりという観点では、あえてどちらかを選ぶのであれば、ワイヤー矯正の方が優れていると言えます。ワイヤー矯正は、歯の傾きや位置を細かく調整するのが得意な矯正法だからです。しかし、そうした仕上がりの違いが現れるのは一部のケースで、基本的に仕上がりにそれほど大きな差は生じないと考えていいでしょう。

▼まとめ

インビザラインとワイヤー矯正の違いについて解説しました。それぞれに異なるメリット・デメリットがあり、いろいろなポイントを比較することで、どちらが患者様ご自身に向いているのかも見えてくると思います。インビザラインとワイヤー矯正のどちらの矯正方法にしようか迷っている方は、お気軽に当院までご相談ください。まずは丁寧にカウンセリングいたします。

当院の矯正治療については、こちらのページで詳しく記載しております。ぜひご覧ください。「矯正歯科(インビザライン・マウスピース矯正)

メディカルノート2022.05.26

歯列矯正をすると顔は変わるのか?顔つきの変化の可能性について解説


歯並びの乱れを細かく整えることができる歯列矯正は、口元の審美性を改善する上で非常に有効です。しかし、歯列矯正をすると顔つきが変わるという情報を耳にして、不安に思う方もいるでしょう。

そこで今回は、歯列矯正における顔つきの変化の可能性について詳しく解説します。

▼歯列矯正をすると顔は変わる?

歯列矯正を行うと顔つきに変化が現れます。それはほとんどのケースで“良い変化”です。というのも歯列矯正では、歯並びはもちろんのこと、フェイスラインや口元の印象を考慮した治療計画を立て、それに基づいて矯正を進めていくからです。

ただし、顔の骨格が大きく変わるような変化は見込めません。歯列矯正で手を加えるのはあくまで歯並びです。歯並びが顔の輪郭に影響している範囲に限り、変化が認められます。

▼顔つきの変化を感じやすい歯並び

歯列矯正は、悪い歯並びの種類によって、顔つきの変化の感じやすさも異なります。
次に挙げるような歯並びは、歯列矯正を受けることでフェイスラインや口元の印象が改善しやすいと言えます。

出っ歯

専門的には上顎前突(じょうがくぜんとつ)と呼ばれる歯並び・噛み合わせの異常で、口が閉じない、口元が膨らんで見えるといった症状が現れます。

日本人に比較的多い噛み合わせの状態で、歯列矯正での改善を希望する方が多いです。横顔の美しさの指標となる「Eライン(エステティックライン)」を気にする方も多いでしょう。

しゃくれ

受け口、反対咬合(はんたいこうごう)、下顎前突(かがくぜんとつ)などの呼び名がある歯並び・噛み合わせの異常です。顎が“しゃくれて”見えるため、口元をコンプレックスに思う方も多いでしょう。

顔つきに大きな影響を与える歯並びとしては、出っ歯と同じくらい有名です。

口ゴボ

口元がモコっと膨らんで見える歯並び・噛み合わせで、上顎前突や上下顎前突が原因となりやすいです。

口ゴボというのはあくまで俗称なので、正確な定義はありません。適切な方法で歯列矯正を行うことで、症状の改善が見込めます。

乱ぐい歯

専門的には叢生(そうせい)と呼ばれる歯並び・噛み合わせの異常で、歯列がデコボコであるのが特徴です。その中でもとくに上の犬歯が外側に飛び出しているものを八重歯(やえば)といいます。

口元や横顔の輪郭などに大きな影響を与えることは少ないですが、歯列矯正によって印象が良くなるでしょう。

▼歯列矯正をすると、どのように顔つきが変化する?

歯列矯正を行うと、次に挙げるような顔つきの変化が期待できます。

Eラインが改善する

Eラインとは、鼻の先と顎の先を結んだラインで、横顔の美しさの指標となります。横から顔を見た際、Eラインの少し内側に上下の唇が入っているのが理想的とされています。

出っ歯や受け口、口ゴボなどの歯列不正がある場合、唇がEラインの外側になっていることが多いため、歯列矯正を行うことでEラインが整います。

歯列矯正では、このEラインを改善することもひとつの目的としています。

口が閉じられるようになる

歯列矯正で前歯の前方への傾きや位置異常を改善すると、口が閉じられるようになります。出っ歯の症状があると口が閉じられないケースもありますが、歯列矯正により口が閉じられるようになると、顔つきも大きく変わることでしょう。

もちろん、出っ歯の症状がどのくらい改善するかは症例によって変わります。重症度の高い出っ歯の場合は、歯列矯正を行っても口が閉じられない症状が残ることもあります。

しゃくれがなくなる・目立たなくなる

下の前歯の傾きや位置異常がある場合は、歯列矯正を行うことで“しゃくれ”という症状が改善されます。顎のしゃくれは横顔や口元の印象を左右する大きな要素なので、矯正によって改善できれば顔貌も大きく変わることでしょう。

ただし、出っ歯と同じように歯列不正の重症度が高かったり、骨格的な異常に由来する受け口であったりすると、歯列矯正で改善できる範囲は一部に限られることがあります。

▼歯列矯正をする際に、顔つきの変化に関するよくある疑問

Q.抜歯をして歯列矯正をしたら顔は変わりますか?

これまで説明したきたとおり、歯列矯正を行うと顔つきが変わることがあります。ただし、抜歯の有無は関係ありません。また、変化する場合は良い変化ですので、そんなに心配する必要はありません。

歯列矯正において、抜歯が必要になるのは、スペース不足を補うためです。抜歯によって不足したスペースを作り出すことで、歯をきれいに並べることが可能となります。出っ歯や受け口、口ゴボといった歯並びは、スペースが足りないことで歯が外側に飛び出しているとイメージしたらわかりやすいかと思います。

歯列矯正における抜歯については、こちらの記事で詳しく解説しています。「矯正で抜歯が必要になるケースと理由を解説|抜歯のメリット・デメリットも」

Q.歯列矯正をすると顔が小さくなることはありますか?

顔の大きさというのは、基本的に骨格によって決まっているので、歯並びを細かく整える歯列矯正で劇的な変化を求めるのは難しいです。

ただ、歯列矯正によって顔の輪郭が小さく見えるようになることもあります。今回ご紹介したような「顔つきの変化を感じやすい歯並び」なら、歯列矯正の後に顔が小さくなったと感じる方も少なくありません。

Q.歯列矯正をすると鼻の下(人中)が長くなることはありますか?

場合によっては鼻の下が伸びたように感じることもあります。本来は抜歯をして矯正すべきケースで、無理やり非抜歯で治療を進めると、そのような症状が現れるリスクが生じます。具体的には、治療によって歯が前方へと移動し、口元の突出感が強まるようなケースです。

その結果、歯並びや噛み合わせが良くなったとしても顔つきには悪影響が及ぶことから、患者様にとってのデメリットは大きくなります。ですから、正しい知識と経験、技術を持った矯正医は、治療計画の段階でそうしたリスクを排除するよう努めます。抜歯が必要なケースで無理に非抜歯で治療を進めることもしませんのでご安心ください。

Q.歯列矯正をすると目の大きさが変わることはありますか?

歯列矯正で、目の大きさが変わることはありません。歯列矯正はあくまで歯並びの乱れを整える治療であり、目元へ影響することはほとんどないからです。ただ、歯並びがきれいになって笑顔に自信が持てるようになると、顔全体の表情も良くなります。その結果、目がぱっちり見えるようになるなどの影響は起こり得ます。表情が豊かになると、それだけで魅力的に見えるようになりますよね。

▼まとめ

今回は歯列矯正による顔つきの変化について解説しました。歯並びは横顔や口元の印象に深く関わっているため、矯正治療を行うことで顔つきまで良くなることが多いです。

歯並びが原因で口元にコンプレックスを抱いている方は、ぜひ矯正治療の相談にいらしてください。当院は、マウスピース矯正のインビザラインに力を入れております。
当院の矯正歯科については、こちらのページをご覧ください。「矯正歯科(インビザライン・マウスピース矯正)」

メディカルノート2022.05.26

自力で歯並びは治せるのか!?自力で治すリスクと矯正方法

歯科医院で受ける歯列矯正は、悪い歯並びを根本から改善できるものの、治療費が比較的高く、治療期間も数年に及ぶことが珍しくありません。それだけに、歯並びの乱れに悩まされている方は、自力で治す方法を模索しているかもしれません。

今回はそんな歯並びの乱れや異常を自力で治すリスクについて解説し、正攻法ともいえる歯列矯正についてもご紹介します。

▼歯並びは自力で治すことはできない

結論からいうと、歯並びの乱れは自力で治すことができません。なぜなら歯は、顎の骨にしっかり埋まっている器官だからです。それを自力で強引に治そうとすると、さまざまなリスクやトラブルが生じるためご注意ください。歯科医師からすると非常に危険な行為であり、それを推奨することは絶対にありません。

しかし、歯並びを良くすることができるとされているマウスピースがネットで売られていたり、割りばしを使って歯並びを矯正する方法が紹介されていたりするなど、一見自分で治すことができるのかなと思ってしまう情報が世の中に多くあるのも事実です。

市販のマウスピース

市販されている矯正用のマウスピースは、1,000円程度で手に入るものの「既製品」である点を忘れてはいけません。私たちの歯並びは一人ひとりで大きく異なりますので、既製品で治療するのはほぼ不可能です。歯並びの状態によっては、多少改善されることもあるようですが、歯や歯茎、顎の骨に悪影響が及ぶリスクの方が高いと言えます。

割りばしを使った歯列矯正

歯並びの乱れは、割りばしで改善できません。割りばしを適切な方法で噛むことで、噛み合わせの調整を行うことは不可能ではありませんが、専門家が推奨する方法ではありません。割りばしの噛み方や噛む時間、噛む位置が不適切だと歯や歯茎への悪影響の方が大きくなります。

▼歯並びを自力で治そうとするリスク

歯並びを自力で治そうとすると、次に挙げるようなリスクが生じます。

リスク1 歯や歯茎を傷める

歯に対して不適切な力を加えると、歯や歯茎、顎の骨を傷めてしまいます。具体的には、歯や歯茎に炎症が生じたり、歯根が吸収したりしますペンチなどを使って歯に強い圧力をかければ、歯の破折や脱臼などを引き起こすこともあります。

リスク2 歯並びが悪くなる

歯科医院で行う歯列矯正は、緻密な計算のもと歯を動かしていく処置であり、時間はかかりますが、0.1mm単位で歯並びの調整が可能となっています。一方、自力で歯並びを治す方法は、矯正歯科に関する知識のない人が自己流に歯を動かす行為なので、歯並びや嚙み合わせをかえって悪化させてしまうことの方が多いです。

リスク3 後戻りは避けられない

歯並びの乱れを運良く自力で改善できたとしても、保定処置を行わなければ歯の後戻りが生じます一般的な歯列矯正では、歯の移動と同等の期間、保定装置を装着して後戻りを防止します。そこまで自力で行うことは不可能と言わざるを得ません。

▼歯並びを悪くする生活習慣

悪い歯並びの原因は、遺伝的要因が占める割合もそれなりに多いですが、生活習慣も大きく関わっているのも事実です。次に挙げるような生活習慣は、歯並びを悪くするため要注意と言えます。

指しゃぶり

指しゃぶりは、出っ歯や開咬(かいこう。歯を噛み合わせた時に、奥歯は噛めていても、前歯が噛み合わず隙間ができる症状。)といった歯並びの異常を引き起こします。

離乳・卒乳してしばらくは指しゃぶりがあっても問題ありませんが、3歳、4歳、あるいは大人になってもその習慣が残っている場合は、改善した方が望ましいです。意外に思われるかもしれませんが、成人してからでも指しゃぶりの習慣が続いていると歯並びが悪くなります。

口呼吸

口呼吸は“万病の元”と言われるくらい有害な習慣です。常に口が開いていることで、お口の中が乾燥し、虫歯菌や歯周病菌、風邪の原因となるウイルスや細菌の活動が活発になるからです。

また、口腔周囲の筋肉が緩むことで歯列にかかる圧力が弱まり、前歯が前方に傾くなどして出っ歯が誘発されることがあります。

片側で噛む癖

食事の際に片側だけで噛んでいると、お口の筋肉の発達に偏りが生じると同時に、歯並び・噛み合わせも乱れていきます。さらには顔のゆがみにもつながっていくため要注意です。

歯ぎしり・食いしばり

歯ぎしりや食いしばりは、歯の摩耗を促すため、歯がすり減ります。その結果、噛み合わせが深くなるなどの異常を引き起こします。また、個々の歯に過剰な圧力がかかることで、歯並びが乱れたり、歯が欠けたりすることもあります。

軟らかいものばかり食べている

食生活においては口にする食品の硬さにも注意を払う必要があります。食べやすい・飲み込みやすいからといって、軟らかいものばかり食べていると、お口周りの筋肉が衰え、歯並びや噛み合わせも安定しなくなります。

これはご高齢の方に多く見られる現象ではありますが、発育期のお子様や若い方も同様に注意すべきポイントといえます。

▼歯科医院で歯並びを矯正する方法

ここまで、歯並びを自力で治すリスクなどについて解説してきましたが、歯並びをキレイにしたいのであれば、もっとも有効な方法はやはり歯科医院で受ける歯列矯正です。歯科医師の中でも歯並びの治療実績を積んできた矯正医なら、安全性を確保しながら理想に近い歯並びに近付けることができます。

ワイヤー矯正

金属製のワイヤーとブラケットを使った歯列矯正です。世界的にもスタンダードな矯正法といえるでしょう。歯の3次元的な移動も可能で、ほとんどの歯並びを改善できます。ただ、矯正装置が目立ちやすいという難点があることから、目立ちにくいマウスピース矯正を選ぶ人が増えてきているのが現状です。

ワイヤー矯正の費用と治療期間

ワイヤー矯正にかかる費用は、1,000,000円前後です。装置を歯列の裏側に設置する「裏側矯正」は、専用の装置を使用したり、技術を必要としたりするため、1,400,000円前後かかることが多いです。歯並び全体を矯正する治療期間はいずれも2~3年程度となっています。歯を動かす動的治療が終わったら、その位置で歯を固定する保定に2~3年を要します。

マウスピース矯正

透明な樹脂製のマウスピースを使った歯列矯正です。装置が目立ちにくい、歯の移動に伴う痛みが少ない、食事と歯磨きの時に装置を取り外せるなど、従来のワイヤー矯正にはないメリットがたくさんありますが、適応範囲が比較的狭いというデメリットも伴います。歯並びの乱れが軽度から中等度で、痛みやストレスの少ない歯列矯正をお望みの方にはおすすめできる矯正法といえます。

マウスピース矯正の費用と治療期間

ひと言でマウスピース矯正といっても、現在はたくさんのメーカーが異なるシステムを提供しています。そのためマウスピース矯正にかかる費用相場には大きな幅があるのですが、900,000円程度で受けられるのが一般的です。治療期間は、歯並び全体を矯正する場合は1~3年程度かかります。ワイヤー矯正と同様、保定にも同等の期間を要します。

当院の場合、歯並び全体を治す(インビザラインフル)費用は79(期間限定)~90万円程度、部分的なマウスピース矯正(インビザラインGO)の費用は40万円程度です。他の歯科医院も同様ですが、その他にも検査・診断料や保定処置でも別途、費用が発生します。

インビザラインについても、もっと知りたい方はこちらもご覧ください。「マウスピースで歯列矯正(インビザライン)|メリット・デメリット、費用と期間を解説」

▼まとめ

今回は自力で歯並びを治すことについて解説しました。前歯が前方に少し傾いているぐらいであれば自力で治せるのではと思う方もいらっしゃるかもしれませんが、実際は異なります。歯並びを治すことは専門家である歯科医師でなければ不可能と言っても過言ではありません。

歯並びの乱れにお困りであれば、いつでも当院にご相談ください。乱れた歯並びを歯列矯正で改善すれば、見た目が美しくなるだけでなく、歯磨きがしやすくなることで虫歯や歯周病リスクも抑えらえます。

メディカルノート2022.04.21

マウスピースで歯列矯正(インビザライン)|メリット・デメリット、費用と期間を解説

マウスピースで歯列矯正できるインビザラインは、年々、人気が高まっている矯正法です。従来のワイヤー矯正にはないメリットがたくさんあり、快適に歯並びを治したい方には魅力の大きい装置となっています。今回はそんなインビザラインのメリットやデメリット、治療にかかる費用や期間についてわかりやすく解説します。

▼マウスピース矯正(インビザライン)のメリット・デメリット

インビザラインには、次に挙げるようなメリットとデメリットがあります。

メリット1 装置が目立ちにくい

マウスピース矯正(インビザライン)では、透明なポリウレタン製のマウスピースを使用することから、矯正装置が目立ちにくいです。近距離で口元をしっかり見ない限り、矯正中であることに気付かれにくいのが大きな特長です。矯正を受けている間も見た目を良くしたいという方には強くおすすめできます。

メリット2 食事、歯磨きは普段通りにできる

マウスピース矯正(インビザライン)のアライナー(=マウスピース)は、食事や歯磨きの際に取り外していただきます。そのため、矯正中だからとって食事に制限がかかることはありません。矯正を始める前と同じように、好きなものを食べられます。歯磨きもしやすく、虫歯・歯周病のリスクを抑えられます。

メリット3 痛みが比較的少ない

マウスピース矯正(インビザライン)で歯を動かす際には、比較的弱い力をかけます。歯にかかる圧力も弱くなるため、矯正に伴う痛みも少ないのです。だからといって歯が移動しにくいというわけではありませんのでご安心ください。インビザラインのアライナーは1枚で0.25mm程度、歯を動かすことが可能です。

メリット4 違和感、異物感が少ない

マウスピース矯正(インビザライン)のアライナーは、厚さが0.5mm程度しかありません。歯の部分だけを覆い、患者様それぞれの歯列にフィットするよう設計されているので、装着時の違和感・異物感が極めて少なくなっています。これもまたインビザライン快適な矯正法といわれる理由のひとつです。

メリット5 通院頻度が少ない

一般的な歯列矯正では、ワイヤーの調整などを行うために、毎月の通院が必要となります。一方、インビザラインは装置の調整が不要で、すべてのマウスピースが最初に完成しているため、それほど高頻度に通院する必要はありません。基本的には2ヶ月に1回くらいの通院で矯正を進めることができます。
留学中もアライナーを留学先へ持って行くことができ、来院の頻度はあらかじめ可能な時期に決めておくこともできます。

デメリット1 装着時間は自分で管理しなければならない

マウスピース矯正(インビザライン)は、患者様ご自身で自由に取り外せる装置です。食事や歯磨き以外の時でも、口元をスッキリさせたい時にアライナーは取り外せます。ただし、最低でも1日20時間は装着しないと、適切な矯正効果が得られなくなるため注意が必要です。装着時間の自己管理が難しい人は、固定式の矯正装置も視野に入れた方が良いかもしれません。

デメリット2 適応できないケースもある

マウスピース矯正(インビザライン)は、歯並びを快適に治せる治療法ですが、決して万能ではありません。大きく倒れてしまっている歯を起こさなければいけない場合や抜歯をして歯を大きく移動させるようなケースなどには向かないこともあります。とはいえ、技術も年々進歩しており、適応範囲も広がっていますので、快適な方法で歯列矯正を受けたいという方は、お気軽に当院までご相談ください。

デメリット3 アライナー装着中に飲めるのは水だけ

アライナーを装着中、口にできるのは「水」だけです。コーヒーや紅茶、清涼飲料水などを口にする際には、アライナーを外さなければなりません。マウスピース矯正(インビザライン)のアライナーを装着したまま色素の濃い飲み物や砂糖が入っている飲み物を口にすると、歯とのすき間にそれらが停滞してしまいます。その結果、歯の着色や虫歯・歯周病のリスクを上昇させます。

▼ワイヤー矯正との違い

歯列矯正を検討されている方の中には、マウスピース矯正(インビザライン)とワイヤー矯正、どちらを選択しようか迷われる方もいらっしゃると思います。ここでは、マウスピース矯正(インビザライン)とワイヤー矯正の違いを説明していきます。

(インビザラインとワイヤー矯正の違いについては、こちらの記事でも詳しく解説しています。ぜひご覧ください。「インビザラインとワイヤー矯正、どっちがいいの?メリット・デメリットを比較して解説」

1 装着様式の違い

ワイヤー矯正は固定式の装置で、マウスピース矯正(インビザライン)は着脱式の装置です。それぞれに一長一短があるため、どちらが優れているかは一概には言えないところがあります。

インビザラインは、アライナーを自分で取り外せるという点はメリットではありますが、自分で管理する必要があるということでもあります。1日20時間以上の装着時間を守り、1~2週間ごとにアライナーを交換する必要があるため、装着時間やマウスピースの管理を自分で行う必要があるのです。

一方、ワイヤー矯正は矯正装置を取り外すことはできませんが、装着時間が足りないということは起こらず、矯正装置の調整は歯科医師が行います。そのため、自分で管理する必要はありません。

2 見た目の違い

見た目は、マウスピース矯正(インビザライン)の方が優れていると言えます。ワイヤー矯正は、デコボコとしたブラケットと金属製のワイヤーがとても目立ちます。

3 ケアの方法の違い

マウスピース矯正(インビザライン)のアライナーは、口腔内から取り外して丸ごと洗浄することが可能です。固定式のワイヤー矯正は、通常の歯ブラシに加え矯正用歯ブラシや歯間ブラシなどを駆使して、毎食後念入りにケアしなければ汚れが残ってしまいます。

4 矯正中のトラブルの違い

ワイヤー矯正では、ブラケットが外れたり、ワイヤーが粘膜を傷つけて口内炎ができたりするなど、さまざまなトラブルが起こり得ます。そのため、1ヶ月のうちに何度か通院しなければならなくなることも珍しくありません。マウスピース矯正(インビザライン)のアライナーは極めてシンプルで、装置によるトラブルは起こりにくいです。

▼市販のマウスピースとの違い

マウスピース矯正(インビザライン)に必要な費用や期間を知り、市販のマウスピースでは歯列矯正できないのだろうかと考えたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。

確かに歯科医院でのマウスピース矯正(インビザライン)には費用も期間も必要になりますが、ネットなどで購入できる市販のマウスピースとは、矯正の効果は雲泥の差でしょう。歯科医師としては、市販のマウスピースはあまりおすすめできません。

市販のマウスピースは既製品

当然ですが、市販されているマウスピースは既製品です。市場に流通しやすいよう、同じ形をしたものが販売されています。これはオーダーメイドのマウスピースを使用するマウスピース矯正(インビザライン)との決定的な違いです。

歯科医師の検査・診断の有無

歯並びの乱れを治す歯列矯正は、医療行為の一種です。そのため、歯の専門家である歯科医師が検査・診断を行い、適切な治療計画を立てた上で進めていく必要があります。市販のマウスピースには、そうしたプロセスが一切ありません。

▼マウスピース矯正(インビザライン)の費用

マウスピース矯正(インビザライン)の費用は、選択するシステムによって異なります。

当院の場合、歯並び全体を治すマウスピース矯正(インビザラインフル)の費用は79~90万円程度、部分的なマウスピース矯正(インビザラインGO)の費用は40万円程度となっています。その他、検査・診断料や保定処置でも別途、費用が発生します。

▼マウスピース矯正(インビザライン)の治療期間

マウスピース矯正(インビザライン)の治療期間は、症例によって変わります。

例えば、前歯の歯並びだけを治す部分矯正なら、3~12ヶ月程度で完了することが多いです。歯並び全体を治す場合は、1~3年程度の期間を要します。

上述したように、マウスピース矯正(インビザライン)のアライナーでは、1枚当たり0.25mm程度の歯の移動が可能であるため、治療効果を実感できるようになるには、2~3ヶ月かかります。人によっては半年くらいかかることもありますので、その点は個人差が大きいです。

まとめ

今回は、マウスピース矯正(インビザライン)について解説してきました。従来の矯正法とは異なる点が多いため、マウスピース矯正を検討中の方は、メリットだけでなくデメリットも含めた特徴をしっかり把握することが大切です。

インビザラインについてさらに詳しく知りたい方は、お気軽に当院までご相談ください。ご相談料は無料となっております。

当院の矯正歯科のページには、インビザラインのメリットの他に治療の流れと費用についても記載しております。
ぜひご覧ください。「矯正歯科(インビザライン・マウスピース矯正)

メディカルノート2022.04.21

歯列矯正で歯が動きやすい人の特徴と動きにくい原因を解説

歯列矯正は比較的長い治療期間を要するため、できるだけ早く終わらせたい、と希望される方が多いです。歯並び全体を整える治療では、2~3年かかることも珍しくないことから、少しでも歯を早く移動させたいと思う気持ちはよく理解できます。

ただ、歯の移動のしやすさというのは、個人によって大きく変わることから、コントロールできない部分も多いことを知っておいてください。

今回は、歯列矯正で歯が動きやすい人の特徴と動きにくい原因をわかりやすく解説します。

▼歯列矯正で歯が動きやすい人の特徴

成長期の子供

矯正治療は“子供の頃に受けた方が良い”という話をよく耳にしますよね。これはある意味で正しいと言えます。小児矯正では、成長する力を利用して、顎の幅を広げたり、前後的な長さを伸ばしたりすることが可能なのです。

当然ですが、成長期が完了した年齢になると、そのような矯正を行うことは不可能となります。また、歯並びの乱れを細かく整える「歯列矯正」においても、若い人の方が有利と言えます。それは若い人の方が新陳代謝が優れているからです。

(当院では小児矯正も可能です。お子さまの歯並びが気になりましたら、まずはご相談ください。当院の小児矯正については、こちらをご覧ください。「矯正歯科(インビザライン・マウスピース矯正)」)

・新陳代謝が良いとなぜ歯が動きやすいの?

私たちの歯は歯槽骨(しそうこつ)と呼ばれる硬い骨に埋まっています。それを人為的に動かすのが歯列矯正ですが、とにかく強い力をかければ良いというものではありません。早く歯を動かしたいからといって、極端に強い力をかけると歯が折れたり、抜けたりします。

そこで重要となるのが「骨のリモデリング」という現象です。歯を安全に動かすためには、骨の吸収と再生がバランス良く起こる必要があるのです。その際、関係するのが新陳代謝です。新陳代謝が活発な若い人ほど、骨のリモデリングも起こりやすくなり、歯もスムーズに移動していきます。

歯並びの症状が軽い

歯並びや噛み合わせが悪い状態を歯列不正(しれつふせい)や不正咬合(ふせいこうごう)と言います。そうした歯列不正や不正咬合の症状が軽いと、矯正治療が完了するのも早くなります。

ちなみに、歯列不正・不正咬合の重症度というのは、一目見て判断できるものではありません。精密な検査を行った上で歯科医師が診断を下すものなので、自己判断はせず、まずは専門家に相談しましょう。

▼歯列矯正で歯が動きにくい要因

歯列矯正で歯が動きにくい場合、次に挙げるような要因が背景に隠れていることが多いです。

舌癖がある

舌を前方に突き出す「舌突出癖(ぜつとっしゅつへき)」や舌を歯列の一部分に押し付ける癖などがあると、歯が動きにくくなります。矯正装置によって適切な矯正力が働いていたとしても、舌の力によってそれが邪魔されるからです。

そのため舌癖がある人は、矯正前に改善しておくのがベストといえます。矯正装置による違和感や歯の移動に伴う痛みで舌癖が出てしまうこともありますので、矯正中の方は普段から注意するようにしましょう。

噛む力が強い

私たちが噛む力はとても強いです。男性なら60~100kg程度の力が発生するため、歯に与える影響も大きくなります。特に矯正中は噛み合わせが安定しないので、特定の歯や顎の骨に過剰な負担がかかり、歯の移動を妨げることがあります。歯ぎしりや食いしばりといった悪習癖も歯の移動を遅らせる原因になります。

歯と骨が癒着する「アンキローシス」

上述したように、歯は歯槽骨という硬い骨に埋まっているのですが、厳密には「歯根膜(しこんまく)」という軟らかい組織が周りを覆っています。歯根膜は歯にかかる圧力を緩和するクッションのような役割を担った組織です。

何らかの理由でその歯根膜を介在せず、歯と骨が直接、結合する現象を「アンキローシス」といいます。アンキローシスが起こると、歯の移動が妨げられます。しかし、矯正治療が不可能というわけではありませんので、ご安心ください。

▼歯列矯正の治療期間

歯列矯正の治療期間は、歯並びの状態や矯正する部位、選択する治療法などによって変動します。

マウスピース矯正(インビザライン)の治療期間

マウスピース矯正の治療期間は、全体矯正で1~3年、部分矯正で3~12ヶ月程度です。治療期間に幅があるのは、ケースによって歯を移動する距離などが異なるからです。

歯を移動する動的治療が完了したら、後戻りを防止するための保定処置へと移行します。リテーナーと呼ばれる装置を用いて、歯の位置を固定する処置で、動的治療と同程度の期間を要します。

ワイヤー矯正の治療期間

マルチブラケットと金属製のワイヤーを用いるワイヤーもマウスピース矯正と同様、全体矯正で1~3年、部分矯正で3~12ヶ月程度の期間を要します。保定に関しても、基本的にはマウスピース矯正と同じです。

▼歯列矯正を早く終わらせるためにできること

ここまで、歯列矯正で歯が動きやすい人の特徴と動きにくい原因について解説してきましたが、歯列矯正を早く終わらせるためにできることがありますので、解説していきます。

歯科医院選びが重要

歯列矯正は、歯科の中でも極めて専門性の高い分野です。歯科医師免許を持っていれば誰でも矯正治療を行えるのですが、得られる結果はそれぞれの歯科医師の技術や経験、知識によって大きく変わります。

歯列矯正を正確かつ早く終わらせたい人は、歯科医院選びを慎重に行いましょう。以下に挙げるポイントに配慮することで、より良い歯科医院を見つけやすくなります。

・歯列矯正の診療実績が豊富

歯科医師の技術は、経験を積むことによって向上していきます。歯列矯正の診療実績が豊富であれば、いろいろな症例に当たっている可能性も高く、歯を効率良く移動する方法も知っている可能性は高いでしょう。もちろん、診療実績の数がすべてではありませんが、多いに越したことはないのです。

・先進の設備が整っている

歯科医師の技術によって歯列矯正の効率を上げられる範囲には限界があります。そこでもうひとつ着目していただきたいのが歯科医院の設備です。

例えば、インビザラインなら、iTero(アイテロ)のような光学3Dスキャナーや専用のシミュレーションソフトを導入することで、矯正治療の精度や速度を向上できます。そうした先進の医療機器は、歯列矯正を早く終わらせることに大きく寄与します。

歯科医師の指示に従う

歯列矯正を早く終わらせる上で最も重要なのは、歯科医師の指示に従うことです。インビザラインであれば、

「1日20時間以上という装着時間を厳守する」
「マウスピースを適切なスケジュールで交換する」
「歯や装置に異常が認められたら必ず主治医に連絡する」

こうしたルールは、治療前に歯科医師から説明があるかと思いますので、その指示に従うようにしてください。ちなみに、矯正治療中に虫歯になると、治療期間が大きく延長されることがありますので十分ご注意ください。

まとめ

説明してきたように、歯の動きやすさは人によって差があります。今回ご紹介した歯列矯正の治療期間はあくまで目安であり、それぞれの状況によって前後する点にご注意ください。

矯正治療を早く終わらせたいというお気持ちは分かりますが、そのためのスペシャルな方法があるわけではなく、地道ですが装着時間などの治療のルールを守ることが何より重要です。

当院でも光学3Dスキャナーとシミュレーションソフトを導入しております。歯列矯正をご検討中の方は、お気軽にご相談ください。

当院の矯正歯科については、こちらのページをご覧ください。「矯正歯科(インビザライン・マウスピース矯正)

 

 

メディカルノート2022.03.25

矯正で抜歯が必要になるケースと理由を解説|抜歯のメリット・デメリットも

歯列矯正を行う場合、抜歯が必要になるケースと抜歯が不要のケースの2つに分かれます。矯正の抜歯では、虫歯や歯周病になっていない健康な歯を抜くことになるので、できることならば避けたいものですよね。そこで今回は矯正で抜歯が必要になる理由やケース、抜歯に伴うメリットとデメリットについてわかりやすく解説します。

▼なぜ矯正で抜歯が必要なのか

矯正の抜歯は「スペース不足」が主な理由

矯正治療でなぜ抜歯が必要になるかは、歯並びが悪くなる理由を考えるとすんなり理解できます。例えば、歯列がデコボコになっている乱ぐい歯(=叢生:そうせい)は、主に「スペース不足」が原因でそのような状態に陥っているのです。

私たちの永久歯は、親知らずを除くと全部で28本生えてきますが、あごの骨の長さが短かったり、幅が狭かったりすると、きれいな歯列のアーチ(歯並びを上から見た時にU字型に緩やかなカーブを描く形)を形成するのは難しくなりますよね。標準よりも狭いスペースに28本の歯を無理やり詰め込もうとするので、歯列からはみ出る歯が出てきます。その結果、デコボコとした歯並びになるのです。

歯の大きさ・数の異常も要注意

スペース不足が生じるのは、あごの骨の異常だけではありません。歯が標準よりも大きすぎたり、数が多かったりすると、あごの骨が正常であってもスペース不足が生じます。“歯の数の異常”というのは、「過剰歯(かじょうし)」などが該当します。上述したように、永久歯は全部で28本生えてくるのですが、人によっては29~30本生えてくることもあるのです。それは親知らずとはまったく別の歯です。歯の本数が増えれば、その分だけスペースが不足してしまいますよね。

▼矯正で抜くことが多い歯

小臼歯(前から4~5番目の歯)

歯列矯正のために歯を抜く処置を「便宜抜歯(べんぎばっし)」といいます。“便宜上、必要となる抜歯”なので、虫歯や歯周病といった問題を抱えていなくても抜歯対象となる点に注意が必要です。

標準的な歯列矯正では「小臼歯(しょうきゅうし)」を抜くことが多いです。小臼歯は前から4~5番目の歯で、奥歯に分類されますが、歯列全体の審美性・機能性に与える影響はそれほど高くはありません。実際、小臼歯を抜いて歯列矯正を進めても、見た目や噛む機能が著しく低下することはないのです。
ちなみに小臼歯には、前から4番目の「第一小臼歯」と前から5番目の「第二小臼歯」の2種類がありますが、前歯部の歯並びの乱れが多い場合は前者、奥歯の歯並びの乱れが多い場合は後者を抜くのが一般的です。

親知らず(一番後ろの奥歯)

親知らずが生えている、あるいは歯茎の中に埋まっていて、歯並びの乱れに関係している場合は、抜歯することが多いです。歯列の一番後ろに控えており、ケースによっては手前の歯を圧迫していることもあります。また、スペース不足の原因になっていることも多く、抜歯の対象となりやすいです。

▼矯正で抜歯をするメリット・デメリット

矯正で抜歯をすると、以下に挙げるようなメリットとデメリットを伴います。

メリット

矯正で抜歯する最大のメリットは、不足したスペースの確保です。特にスペース不足が著しいケースでは、抜歯以外でその問題を解決するのが困難です。

外科矯正によってあごの骨を切除する方法もありますが、心身への負担が極めて大きいため、あまりおすすめできません。その他、噛み合わせが改善しやすくなるというメリットもあります。

デメリット

歯や歯周病になっていない健康な歯を抜くことに、強い抵抗を感じる方は少なくありません。結果的に、お口の健康維持・増進に寄与するのですが、気持ちの整理に少し時間がかかるかもしれません。

また、抜歯の際には麻酔を作用させるので痛みを感じることはありませんが、抜歯後、少しあごが腫れたり、痛みが生じたりすることがあります。そうした症状も歯科医師から処方される鎮痛剤や抗炎症剤によって軽減できますのでご安心ください。

▼抜歯しない場合の対応方法

スペースが不足しているケースでも、抜歯を避ける方法はいくつかあります。

方法1 歯を削る(=IPR)

スペース不足がそれほど深刻ではないのなら、歯の側面を少しずつ削る「IPR」という処置で対応できます。歯を削る量はほんのわずかなので、施術後、虫歯になりやすくなったり、歯の寿命が縮まったりすることはありません。

方法2 奥歯を後退させる

大臼歯と呼ばれる奥歯を後方へと移動することで、新たなスペースを作ることが可能です。この処置自体、簡単なものではないのですが、どうしても抜歯を回避したいという方にはご提案させていただくことがあります。

方法3 前歯を前方に移動する

前歯を前方に移動することでも、足りないスペースは補えます。ただし、前歯が内側に倒れ込んでいるケースにしか適応できない方法ですので、あまり一般的ではありません。

方法4 歯列を側方に拡大する

歯列の横幅を広げることでもスペースは確保できます。この処置もあくまで歯の傾斜や位置を変えるだけなので、スペース不足を根本から改善できるわけではない点にご注意ください。

▼矯正で抜歯をする場合のよくある疑問

Q.矯正のために抜歯をした場合、どれくらいの期間で隙間が埋まるのか?

A.小臼歯を抜歯した場合は1年から1年半ほどかかります。

歯列内に欠損部がある状態というのは、あまり見た目が良くありません。そのため、矯正治療のために抜歯をするのは良いけれど、隙間が埋まるまでの期間が長そうで不安、と心配されている方はたくさんいらっしゃいます。

確かに、矯正のために抜歯をした場合は、人工歯で欠損部を補うことはしないため、一時的に口元の審美性が低下してしまいますが、小臼歯であれば、それほど目立つことはありません。ちなみに、第一小臼歯や第二小臼歯を抜歯した場合、隙間が埋まるまでには1年から1年半ほどかかります。歯というのは1ヶ月に0.5~1.0mm程度しか動かすことができないので、隙間が埋まるまでにもある程度の期間を要するのです。

Q.抜歯して矯正した場合、顔つきが変わるのでは?

A.抜歯の有無にかかわらず、歯列矯正によって顔つきは変わる可能性があります。(抜歯だけで顔つきが変わることはありません)

歯列矯正をすると、口元がすっきりしたり、Eラインが整ったりするなど、顔つきが変わることがあります。ただし、良い意味での変化なので、あまり心配する必要はありません。不足しているスペースを補える分、歯列のアーチから外側に飛び出している歯を正常な位置に移動できるからです。

例えば、上の前歯が前方に飛び出している出っ歯は「口ゴボ」と呼ばれる症状が認められます。口元がボコっと膨らんだ状態で、それをコンプレックスにしている方は少なくありません。そのような症例では、抜歯によって前歯の傾斜や位置の異常が改善され、口元がすっきりすることがあります。もちろん、抜歯をしたからといってすべてのケースで顔つきが変わるわけではありませんので、その点はご注意ください。

まとめ

このように、歯列矯正ではスペース不足や歯の大きさ・数の異常などが理由で、抜歯が必要となることが多いです。健康な歯を抜くことに不安を感じるかもしれませんが、メリットの方が大きい場合に限り、治療計画に抜歯が盛り込まれます。その点も理解した上で矯正相談などに臨むと、より良い歯列矯正を受けやすくなるかと思います。矯正の抜歯に関して不安な点、疑問に思う点がありましたら、お気軽に当院までご相談ください。

当院では、出来る限り抜歯しない方針ではありますが、歯を並べるスペースを確保するため抜歯をすることもございます。また、インビザラインでは、抜歯した場合と抜歯しなかった場合のシミュレーションをご確認いただくことも可能です。

こちらのページ「矯正歯科(インビザライン・マウスピース矯正)」にインビザラインや抜歯についても記載しておりますので、ぜひご覧ください。

メディカルノート2022.03.25

【インビザラインで後悔しないために】理解するべきリスクやトラブルと6つの対策方法

ひと昔前まで、歯並びの乱れを整える「歯列矯正」は、敷居の高い歯科治療でした。とくにマルチブラケットを用いたワイヤー矯正(歯ひとつひとつにブラケットという装置を接着し、ワイヤーを通して矯正する方法)は、装置が目立ちやすいだけでなく、食事に制限がかかったり、虫歯になりやすかったりするなど、治療に伴うデメリットが多く、なかなか矯正治療に踏み出せない方もいらっしゃったことでしょう。そこで人気が高まってきたのが「インビザライン」です。

目立ちにくい、食事がしやすい、虫歯になりにくいという特徴のマウスピース矯正は、ワイヤー矯正の欠点を見事に克服できているだけでなく、治療の結果はもちろんのこと、治療の過程まで満足度が高い矯正法として有名です。ただし、インビザラインにもリスクやトラブルのデメリットがあることを忘れてはいけません。今回はそんなインビザラインで後悔しないためにも、事前に理解しておくべきリスクやトラブルと6つの対策方法をわかりやすく解説します。

▼インビザラインのリスクやトラブル

インビザライン矯正には、次に挙げるようなリスクやトラブルが発生する可能性があります。ひとつずつ解説していきます。

・思ったとおりの歯並びにならないことがある
・治療期間が当初の想定より長くなることがある
・食事が気軽にできない
・マウスピース以外の装置(パーツ)を使うことがある
・インビザラインを適応できない症例もある

1 思ったとおりの歯並びにならないことがある

インビザラインはシステム化された矯正法ですが、歯科医師の技術や知識、経験に左右される部分もかなりあります。そのため、技術の低い歯科医師に任せると、仕上がりに大きな差が出てしまうのです。検査から診断、治療計画の立案、歯の移動のシミュレーションに至るまで、そのほとんどをコンピューターが担っているように見えることもあり、患者さまには“どの歯科医師が担当しても同じ”と思われがちですが、実際はそうではありませんのでご注意ください。

インビザラインの診療実績が乏しいと、思った通りの歯並びにならない可能性も十分あり得ます。カウンセリングや治療説明が不十分な場合でも、理想とする歯並びのイメージを歯科医師と患者さまの間で共有できず、思った通りの歯並びにならなかったと後悔されるケースがあります。こうしたトラブルは、インビザライン矯正の診療実績が豊富な歯科医師に治療を任せることで解消できます。

2 治療期間が当初の想定よりも長くなることがある

インビザラインによるマウスピース矯正を始めて、まず戸惑うのがマウスピース(=アライナー)の装着管理です。例えば、詰め物や被せ物は歯科医院で装着してもらったら、その後の管理は比較的楽です。基本的には天然歯と同じようにケアすることで、正常な状態を保てます。ワイヤー矯正のマルチブラケット装置も固定式なので、装着を自分自身で管理する必要はありません。

一方、インビザラインのマウスピースは患者さまご自身で装着の管理をしていただきます。1日20時間以上、マウスピースを装着しないと、治療期間が当初の想定よりも長くなることがありますのでご注意ください。「20時間」というのはあくまで下限であって、装着時間が長くなればなるほど、矯正の効果も維持しやすくなります。ですから、原則的には食事と歯磨きの時以外は装着するのが望ましいです。

3 食事が気軽にできない

インビザラインのマウスピースは、食事の時に“外せる”というよりは、“外さなければならない”といった方が正確かもしれません。マウスピースを装着したまま食事をすると、装置が破損してしまいます。インビザラインでは、極めて薄いポリウレタン製のマウスピースを使用することから、噛む力が加わることで簡単に変形したり、割れたりします。それなら「ドリンクは問題ないのでは?」と思われるかもしれませんね。

確かに、純粋な「水」であればマウスピースを装着したまま飲んでも問題ありません。けれども、砂糖が含まれていたり、コーヒーのような色素が豊富に含まれた飲み物であったりすると、虫歯や歯の着色を招いてしまいます。歯とマウスピースとの間には、すき間があるので液体が入り込み、そこで停滞します。このことを知らずにインビザラインを始めて後悔してしまう人はたくさんいらっしゃいます。

4 マウスピース以外の装置(パーツ)を使うことがある

インビザラインのメリットは「シンプル」であることです。厚さ0.5mm程度のマウスピースは、透明で歯列にフィットするように作られています。必要に応じて取り外すことができ、矯正期間中も不便や不自由を感じる機会が大きく減ります。ただ、治療計画の内容によっては「アタッチメント」と呼ばれるパーツを設置することがある点にご注意ください。

アタッチメントとは、歯の表面に接着するレジン製の突起物です。歯と同じ色をしていて目立ちにくく、サイズも極めて小さいので、大きな不快感が生じることは稀ですが、固定式のパーツであることから歯磨きの際に邪魔となります。また、マウスピースとの密着性を高めるため、歯の移動に伴う痛みや不快感が少し強くなることもあります。ただし、アタッチメントは一時的に装着するパーツであり、役割を終えたらすぐに撤去します。アタッチメントの装着および撤去で歯が傷つくことはありません。

5 インビザラインを適応できない症例もある

インビザラインによるマウスピース矯正は、ワイヤー矯正ほど適応範囲が広くありません。便宜抜歯(べんぎばっし)(矯正治療において健康な歯を抜くこと)を行って歯を大きく移動させるようなケースは、ワイヤー矯正の方が適している場合があります。また、重度の歯周病にかかっている場合は、インビザラインに限らずワイヤー矯正でも治療することが難しいです。

▼インビザラインで後悔しないための対策方法

インビザライン矯正で後悔しないためには、次の6つのポイントに着目することが大切です。

対策1 治療ルールは必ず守る

インビザラインで歯列矯正するのであれば、マウスピースを1日20時間以上装着しなければなりません。「1日くらいならマウスピースを着けなくても大丈夫」「18~19時間装着すれば十分だろう」といった認識でいると、歯が予定通り動かないどころか、後戻りを始めてしまいます。ですから、インビザラインによる歯列矯正を成功させたいのであれば、マウスピースの装着時間は厳守する必要があります。

対策2 マウスピース装着中は「水」だけ口にする

前述したように、マウスピース装着中に水以外の食品を口にするとさまざまなトラブルを引き起こします。これも「コーヒーや紅茶くらいならいいだろう」と軽く考えていると、歯の着色を招いたり、場合によっては虫歯が誘発されたりしますので、マウスピース装着中は「水」だけ口にするようにしてください。

対策3 虫歯や歯周病にならないように気をつける

インビザライン矯正は、ワイヤー矯正よりも虫歯・歯周病リスクが低いです。これは歯磨きの際に装置を取り外せるからです。そこで疎かにしがちなのがマウスピースのケアです。歯磨きだけ一生懸命行っていても、マウスピースのケアを怠ってしまったら虫歯・歯周病のリスクは高まります。ですから、インビザライン矯正中は「お口」と「マウスピース」両方のケアを徹底するよう努めましょう。そうすることで矯正期間中の虫歯・歯周病リスクも低減できます。

対策4 信頼できる歯科医院を選ぶ

インビザライン矯正をお願いする歯科医師・歯科医院を選ぶ際には、これまでの診療実績にも注目してください。過去にたくさんのインビザライン症例に当たっている歯科医師は、自ずと技術力も高くなっています。インビザラインに関する知識も豊富であり、いろいろな症例に対応できます。カウンセリングが丁寧な点も重要です。

対策5 違和感があれば歯科医院に相談する

インビザラインのマウスピースやお口の粘膜、歯などに違和感が生じたら、すぐに歯科医院に相談しましょう。装置や口腔内に何らかの異常が生じているかもしれません。自己判断でそのまま放置すると、治療期間が延長するだけでなく、治療そのものが失敗に終わってしまうかもしれません。

対策6 保定は歯科医師の指示に従い必ず行う

インビザラインによる歯列矯正でも、矯正治療の後の保定処置は必ず必要です。保定は動いた歯を固定させるために必須です。保定を怠ると後戻りが生じてしまいます。インビザラインで後悔しないためにも、保定は歯科医師の指示に従って必ず行うようにしましょう。

まとめ

このように、インビザラインにはメリットとデメリットの両方が存在しています。インビザラインで後悔しないためには、メリットだけでなく、デメリットにもきちんと目を向けることが大切です。インビザラインに伴うリスクやトラブルは、いろいろな方法で解消することが可能なので、気になる方はお気軽に当院までご相談ください。

当院の矯正歯科については、こちらのページ「矯正歯科(インビザライン・マウスピース矯正)」に記載しておりますので、こちらもぜひご覧ください。

メディカルノート2020.02.27

八重歯の治療

八重歯の歯並び

上の犬歯が八の字に見えるように生えている状態です。上の犬歯の先端が外側を向き、生える位置が高い位置にあることがあります。上下の犬歯はすり合わさるように動くことで咬み合わせをコントロールしますが、八重歯の状態ではできません。

八重歯の原因

永久歯が生えるときに犬歯の生えるスペースが少なくなっていた可能性があります。乳歯が早めに抜けてしまったり、顎の大きさが小さいなどの原因が考えられます。

八重歯の治療法

矯正治療では歯列の幅を拡げるようにして、犬歯の本来生えるスペースを獲得するようにします。前歯だけでの動きでは犬歯を誘導できないときは奥歯を後方に動かすことでさらに、スペースを作ることもあります。その場合、治療期間が長くなる傾向にあります。

メディカルノート2020.02.25

反対咬合(受け口)の治療

反対咬合(受け口)の歯並び

下の顎が上の顎を覆うような状態を言います。受け口、下顎前突と言うこともあります。下の前歯が上の前歯よりも前にあるので、前歯で咬みきることが難しいです。また、発音に障害が出ることもあります。

反対咬合(受け口)の原因

歯にも問題があることもありますが、骨格的に問題があることも多いです。骨格の問題は遺伝が関係していることも多いです。上の顎が小さい場合、下の顎が大きい場合どちらでも反対咬合は起きる可能性があります。

反対咬合(受け口)の治療法

前歯の反対咬合を治すために、上の前歯を唇側へ、下の前歯を舌側へ傾斜することで、前歯の咬み合わせを改善します。それだけでは前歯が咬み合わさらないときは、奥歯を圧下させて咬み合わせの高さを下げるようにします。これで前歯が咬み合わさるようになります。歯の移動だけでは十分な改善が見られないときは、外科手術を併用することも考えます。