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メディカルノート2022.03.25

【インビザラインで後悔しないために】理解するべきリスクやトラブルと6つの対策方法

ひと昔前まで、歯並びの乱れを整える「歯列矯正」は、敷居の高い歯科治療でした。とくにマルチブラケットを用いたワイヤー矯正(歯ひとつひとつにブラケットという装置を接着し、ワイヤーを通して矯正する方法)は、装置が目立ちやすいだけでなく、食事に制限がかかったり、虫歯になりやすかったりするなど、治療に伴うデメリットが多く、なかなか矯正治療に踏み出せない方もいらっしゃったことでしょう。そこで人気が高まってきたのが「インビザライン」です。

目立ちにくい、食事がしやすい、虫歯になりにくいという特徴のマウスピース矯正は、ワイヤー矯正の欠点を見事に克服できているだけでなく、治療の結果はもちろんのこと、治療の過程まで満足度が高い矯正法として有名です。ただし、インビザラインにもリスクやトラブルのデメリットがあることを忘れてはいけません。今回はそんなインビザラインで後悔しないためにも、事前に理解しておくべきリスクやトラブルと6つの対策方法をわかりやすく解説します。

▼インビザラインのリスクやトラブル

インビザライン矯正には、次に挙げるようなリスクやトラブルが発生する可能性があります。ひとつずつ解説していきます。

・思ったとおりの歯並びにならないことがある
・治療期間が当初の想定より長くなることがある
・食事が気軽にできない
・マウスピース以外の装置(パーツ)を使うことがある
・インビザラインを適応できない症例もある

1 思ったとおりの歯並びにならないことがある

インビザラインはシステム化された矯正法ですが、歯科医師の技術や知識、経験に左右される部分もかなりあります。そのため、技術の低い歯科医師に任せると、仕上がりに大きな差が出てしまうのです。検査から診断、治療計画の立案、歯の移動のシミュレーションに至るまで、そのほとんどをコンピューターが担っているように見えることもあり、患者さまには“どの歯科医師が担当しても同じ”と思われがちですが、実際はそうではありませんのでご注意ください。

インビザラインの診療実績が乏しいと、思った通りの歯並びにならない可能性も十分あり得ます。カウンセリングや治療説明が不十分な場合でも、理想とする歯並びのイメージを歯科医師と患者さまの間で共有できず、思った通りの歯並びにならなかったと後悔されるケースがあります。こうしたトラブルは、インビザライン矯正の診療実績が豊富な歯科医師に治療を任せることで解消できます。

2 治療期間が当初の想定よりも長くなることがある

インビザラインによるマウスピース矯正を始めて、まず戸惑うのがマウスピース(=アライナー)の装着管理です。例えば、詰め物や被せ物は歯科医院で装着してもらったら、その後の管理は比較的楽です。基本的には天然歯と同じようにケアすることで、正常な状態を保てます。ワイヤー矯正のマルチブラケット装置も固定式なので、装着を自分自身で管理する必要はありません。

一方、インビザラインのマウスピースは患者さまご自身で装着の管理をしていただきます。1日20時間以上、マウスピースを装着しないと、治療期間が当初の想定よりも長くなることがありますのでご注意ください。「20時間」というのはあくまで下限であって、装着時間が長くなればなるほど、矯正の効果も維持しやすくなります。ですから、原則的には食事と歯磨きの時以外は装着するのが望ましいです。

3 食事が気軽にできない

インビザラインのマウスピースは、食事の時に“外せる”というよりは、“外さなければならない”といった方が正確かもしれません。マウスピースを装着したまま食事をすると、装置が破損してしまいます。インビザラインでは、極めて薄いポリウレタン製のマウスピースを使用することから、噛む力が加わることで簡単に変形したり、割れたりします。それなら「ドリンクは問題ないのでは?」と思われるかもしれませんね。

確かに、純粋な「水」であればマウスピースを装着したまま飲んでも問題ありません。けれども、砂糖が含まれていたり、コーヒーのような色素が豊富に含まれた飲み物であったりすると、虫歯や歯の着色を招いてしまいます。歯とマウスピースとの間には、すき間があるので液体が入り込み、そこで停滞します。このことを知らずにインビザラインを始めて後悔してしまう人はたくさんいらっしゃいます。

4 マウスピース以外の装置(パーツ)を使うことがある

インビザラインのメリットは「シンプル」であることです。厚さ0.5mm程度のマウスピースは、透明で歯列にフィットするように作られています。必要に応じて取り外すことができ、矯正期間中も不便や不自由を感じる機会が大きく減ります。ただ、治療計画の内容によっては「アタッチメント」と呼ばれるパーツを設置することがある点にご注意ください。

アタッチメントとは、歯の表面に接着するレジン製の突起物です。歯と同じ色をしていて目立ちにくく、サイズも極めて小さいので、大きな不快感が生じることは稀ですが、固定式のパーツであることから歯磨きの際に邪魔となります。また、マウスピースとの密着性を高めるため、歯の移動に伴う痛みや不快感が少し強くなることもあります。ただし、アタッチメントは一時的に装着するパーツであり、役割を終えたらすぐに撤去します。アタッチメントの装着および撤去で歯が傷つくことはありません。

5 インビザラインを適応できない症例もある

インビザラインによるマウスピース矯正は、ワイヤー矯正ほど適応範囲が広くありません。便宜抜歯(べんぎばっし)(矯正治療において健康な歯を抜くこと)を行って歯を大きく移動させるようなケースは、ワイヤー矯正の方が適している場合があります。また、重度の歯周病にかかっている場合は、インビザラインに限らずワイヤー矯正でも治療することが難しいです。

▼インビザラインで後悔しないための対策方法

インビザライン矯正で後悔しないためには、次の6つのポイントに着目することが大切です。

対策1 治療ルールは必ず守る

インビザラインで歯列矯正するのであれば、マウスピースを1日20時間以上装着しなければなりません。「1日くらいならマウスピースを着けなくても大丈夫」「18~19時間装着すれば十分だろう」といった認識でいると、歯が予定通り動かないどころか、後戻りを始めてしまいます。ですから、インビザラインによる歯列矯正を成功させたいのであれば、マウスピースの装着時間は厳守する必要があります。

対策2 マウスピース装着中は「水」だけ口にする

前述したように、マウスピース装着中に水以外の食品を口にするとさまざまなトラブルを引き起こします。これも「コーヒーや紅茶くらいならいいだろう」と軽く考えていると、歯の着色を招いたり、場合によっては虫歯が誘発されたりしますので、マウスピース装着中は「水」だけ口にするようにしてください。

対策3 虫歯や歯周病にならないように気をつける

インビザライン矯正は、ワイヤー矯正よりも虫歯・歯周病リスクが低いです。これは歯磨きの際に装置を取り外せるからです。そこで疎かにしがちなのがマウスピースのケアです。歯磨きだけ一生懸命行っていても、マウスピースのケアを怠ってしまったら虫歯・歯周病のリスクは高まります。ですから、インビザライン矯正中は「お口」と「マウスピース」両方のケアを徹底するよう努めましょう。そうすることで矯正期間中の虫歯・歯周病リスクも低減できます。

対策4 信頼できる歯科医院を選ぶ

インビザライン矯正をお願いする歯科医師・歯科医院を選ぶ際には、これまでの診療実績にも注目してください。過去にたくさんのインビザライン症例に当たっている歯科医師は、自ずと技術力も高くなっています。インビザラインに関する知識も豊富であり、いろいろな症例に対応できます。カウンセリングが丁寧な点も重要です。

対策5 違和感があれば歯科医院に相談する

インビザラインのマウスピースやお口の粘膜、歯などに違和感が生じたら、すぐに歯科医院に相談しましょう。装置や口腔内に何らかの異常が生じているかもしれません。自己判断でそのまま放置すると、治療期間が延長するだけでなく、治療そのものが失敗に終わってしまうかもしれません。

対策6 保定は歯科医師の指示に従い必ず行う

インビザラインによる歯列矯正でも、矯正治療の後の保定処置は必ず必要です。保定は動いた歯を固定させるために必須です。保定を怠ると後戻りが生じてしまいます。インビザラインで後悔しないためにも、保定は歯科医師の指示に従って必ず行うようにしましょう。

まとめ

このように、インビザラインにはメリットとデメリットの両方が存在しています。インビザラインで後悔しないためには、メリットだけでなく、デメリットにもきちんと目を向けることが大切です。インビザラインに伴うリスクやトラブルは、いろいろな方法で解消することが可能なので、気になる方はお気軽に当院までご相談ください。

当院の矯正歯科については、こちらのページ「矯正歯科(インビザライン・マウスピース矯正)」に記載しておりますので、こちらもぜひご覧ください。