はじめに

「虫歯治療の詰め物って何をいれるの?」と気にしている方もいるのではないでしょうか。
虫歯治療で使われる詰め物は歯の修復に重要な役割を果たし、プラスチック製の物から金でつくられた物までさまざまな種類があります。
今回は、詰め物による虫歯治療の流れや詰め物の種類、詰め物をしているときの注意点についてお話ししますので、ぜひ最後までご覧ください。

虫歯治療の詰め物とは

虫歯治療で使用される詰め物はインレーとも呼ばれ、歯の虫歯を削った部分をおぎなう役割を果たします。
歯の虫歯を削った後は削った部分に食べ物や汚れがたまりやすくなったり、噛み合わせが悪くなったりするため、詰め物や被せ物(クラウン)で修復する必要があるわけです。
詰め物と被せ物は歯をおぎなう範囲が異なり、歯の一部分を修復する場合は詰め物、歯の全体をおおう必要がある場合は被せ物を使用します。

虫歯の詰め物治療の流れ

虫歯治療で詰め物を使用するときは、以下の流れで治療を進めます。

①歯の虫歯の部分を削って除去する。次回の施術まで仮の詰め物を入れる。
②削った部分の形を整えた後に歯型をとり、詰め物をつくる。
③詰め物を削った歯に接着剤などで装着する。

虫歯治療の詰め物は基本的に歯を削った後に型取りしてつくられるため、2〜3回の治療が必要になります。

虫歯治療の詰め物の種類と相場

コンポジットレジン

コンポットレジンという歯科用のプラスチックを使用した詰め物です。
歯より柔らかい素材で耐用年数が数年ほどではありますが、白いため治療している部分が目立たなかったり、金属アレルギーの心配がなかったりする利点があります。
耐久性は低く、経年的に劣化したり変色したりなどの欠点があります。
また、型をとらずに樹脂を詰める形で治療するため、治療回数は1回で済むことが多いです。
保険診療が3割負担の場合は、1本1,500〜3,000円が相場となっています。

メタルインレー

メタルインレーは銀歯とも呼ばれ、金銀パラジウム合金という金属でつくられた詰め物です。
最低限の金属が使用されているためコンポジットレジンよりも強度は強く、奥歯に使用されるケースが見られます。
しかし、金属アレルギーの方には不向きであったり、最低限の適合性のため2次的に虫歯になる頻度が高く、経年的に酸化したり劣化したり、見た目が目立ったりするなどの欠点があります。
保険診療が3割負担の場合は、3,000〜6,000円が相場です。

ゴールドインレー

ゴールドインレーは金を使用した最も適合性、耐久性の高い詰め物です。
生涯使える可能性があるとも言われており、虫歯の再発や金属アレルギーの心配もありません。
しかし、見た目が目立つため使用がおすすめされる部位は奥歯などに限られます。
費用は保険適応外で、6万〜8万円ほどです。

セラミックインレー

セラミックは透明感のある素材で、実物の歯に近い色味をもつことが特徴です。
歯垢や着色もつきににく、見た目も美しく、適合性にも優れているため、虫歯が再発しにくく、前歯などの治療にも適しています。
セラミックは歯より硬い強度があるため、5〜10年ほどの耐用年数をもちます。
費用は保険適応外で5万〜7万円ほどです。

ハイブリッドセラミックインレー

プラスチックとセラミックが混ざった詰め物をハイブリッドセラミックインレーといいます。
セラミックが混ざっているため見た目が良く、金属アレルギーの方でも使用可能です。
プラスチックより強度はありますが硬すぎないため、周りの歯を傷つけにくい特徴もあります。
費用はセラミックインレーより安く抑えられ、保険適応外で3万〜5万円ほどです。

虫歯治療で詰め物をしているときの注意点

ケアを怠らない

詰め物をしているときは特に、日々のブラッシングは怠らないようにしましょう。
ブラッシングをおろそかにすると詰め物と歯の間に汚れがたまり、虫歯が再発して再び治療が必要になることもあります。
虫歯の再発がどうしても心配であれば、治療する前にセラミックインレーやゴールドインレーを検討しても良いでしょう。

強い力をかけない

詰め物をしている部分は、強い力をかけないようにしてください。
食べ物を噛みしめたり、食いしばりや歯ぎしりなどの習慣が続いたりすると、詰め物が外れる可能性があります。
食事は硬い食べ物や粘着性のある食べ物は、できるだけ詰め物をした歯で噛まないようにしましょう。
就寝時などの食いしばりや歯ぎしりがどうしても直せない場合は、マウスピースを装着するのがおすすめです。
また、ブラッシングのときの歯ブラシは優しくあつかうようにしましょう。

虫歯治療の詰め物が取れた場合の行動

虫歯治療で装着した詰め物が取れた場合は、割れていなければ取れた詰め物を保管し、できるだけ早く治療を受けた歯科医院に相談しましょう。詰め物を入れた後は歯のケアを欠かさずおこない、強い力をかけないようにしましょう。
もし詰め物が取れてしまった場合は、早めに治療を受けた歯科医院に詰め物を持って行き、再び取り付けてもらうことが大切です。
当院ではさまざまな虫歯治療の詰め
詰め物を処分したりなくしたりしなければ、もう一度つくり直す必要がなく、余計に費用がかからないこともあります。
また、詰め物が取れた状態で放置すると、虫歯が進行したり歯が割れたりする原因にもなるため、早めに再装着してもらったほうが良いでしょう。

まとめ

 

虫歯治療の詰め物は、虫歯によって削られた歯の一部分を修復するのに大切な部品です。
詰め物の種類は大きくわけて5つの種類があり、それぞれ見た目や耐久性、費用などが異なります。
気になる方はぜひ一度ご相談にお越しください。